B型肝炎訴訟最高裁判決3周年集会

 東京の日本教育会館で、18:30から、「もう待てない!B型肝炎訴訟最高裁判決3周年集会」が開かれました。
 最高裁判決を勝ち取った弁護団に所属し、現在の全国B型肝炎訴訟の全国弁護団長でもある北海道の佐藤哲之弁護士は、最高裁判決について「司法は役割を果たした。しかし、政府は何もしていない。原告に謝ってもいないし、実態調査さえやっていない。国は司法を無視している。」と厳しく指摘されました。最高裁判決の原告であった木村伸一さんからも、舛添厚生労働大臣が面会すると国会答弁で言いながら未だに面会しないことなど、その姿勢を正す発言がなされました。
 参加された国会議員の方々からも、口々に、一刻も早く解決されるべき問題であり、そのために尽力していくとのご発言をいただきました。
 講演された石川ひとみさんは、自らがB型肝炎患者として苦しんだ闘病生活や、心ない周囲の人達の言動による差別などによる苦痛などについて話されました。握手をしようと手をさしのべた子どもが、「病気がうつるよ。」と回りの大人に一喝されて手を引っ込め、「握手でうつったりしないから大丈夫よ。」と言っても逃げてしまったことから、一軒一軒の家を回って、「私はB型肝炎患者ですが、日常生活でうつったりすることはありません。」と説明して回りたい気持ちになったことなどが話され、参加していた原告の多くの方々が共感して涙を流されていました。
 全国で訴訟を闘っている原告らからの訴えを受け、
1 国は、直ちに、集団予防接種によりB型肝炎ウイルスに感染したすべての被害者に対し、謝罪するとともに完全な被害回復措置をとれ。
2 国は、直ちに、「肝炎患者支援法(肝炎対策基本法)」を制定し、すべてのウイルス性肝炎患者が安心して治療を受けられる恒久対策を確立せよ。
というアピール文を採択しました。
 また、最後に、弁護団から、突然のご指名を受けて、私から九州訴訟では10月までに損害立証を終えることの可能な期日が予定されていることを報告し、多くの国民が被害を知れば、自ずと解決の道が開かれると確信して、社会に被害を伝える活動に取り組もうという行動提起をして、集会を終えました。
 会場には約200名が参加し、今後の運動のための大きな第一歩となる集会となりました。