B型肝炎最高裁判決4周年集会

最高裁原告のお二人

 2010年6月8日18時30分から、永田町の全国町村会館で、B型肝炎訴訟最高裁判決4周年集会が行われました。最終的な入場者は約220名で、最後は立ち見がでる盛況でした。
 札幌の川西医師のギター弾き語りの後、集会が始まりました。
はじめに、全国原告団代表の谷口三枝子さんから挨拶が行われました。
 2006年6月17日の朝刊で、予防接種の回しうちによるB型肝炎感染について、国の責任を認める最高裁判決を報じる新聞を見て驚いたこと、きっと国は調査をして被害者に手をさしのべてくれると信じたこと。しかし、何もなされず放置され、自ら裁判を起こさざるを得なくなったことを指摘しました。
 そして、裁判を起こし2年間戦い続けてようやく和解協議入りが決まり、厚生労働大臣と面談することになったけれども、謝罪の言葉もなく、和解案の提示も引き延ばされていて、早期解決をしようと言う姿勢がない、と指摘しました。
 症状の重い被害者もいて、解決までに時間がないこと、すぐに解決のための具体的な行動が必要であることを訴えました。
 続いて、最高裁原告の木村伸一さんと、亀田谷さんからも挨拶がありました。
 木村さんは、提訴当時から、自分たち5名だけの問題ではないと訴え続けてきたこと、国は、それを17年間否定し続けてきたこと、さらに最高裁判決がでた後も、判決にしたがった賠償金を支払うだけで、謝罪するなど、自分たちを被害者として接してこなかったことを指摘しました。最高裁判決は、その程度のものなのか、国は被害者を救済するのが当然だと思うが、皆さんが提訴しなければならなくなったことに対して、自分たちの力が及ばずお詫びしたいと言われました。そして、自分たちも、力の限り、解決に努力したいと結びました。
 亀田谷さんは、何も悪いことをしていないのに、なぜ1人だけで苦しみを抱え込まなければならないのだろうか、と問題提起をされました。
 患者が次々に亡くなっていて、解決までに時間がないこと、治療代の捻出にすら苦しんでいる被害者もいることも指摘しました。
 現在看護師として働いている立場から、医療従事者の間でも、感染原因について、母子感染か性感染ではないかと尋ねられること、このような偏見があることが、この問題の早期解決を阻んでいるのではないかと指摘しました。その偏見の解消のためにも、予防接種の回しうちが原因であるというこの問題が解決され、広く知られなければならないと訴えました。
 つづいて、共産党小池晃議員から挨拶がなされました。
 「最高裁判決が出ていながら解決できなかった政治の責任は重い。
 消化器内科の医師として、慢性のB型肝炎の患者さんは、母子感染以外の感染原因は予防接種の回しうちであるというのは常識であり、命の線引きを許さず、ただちに解決を求めて今後も活動をしていきたい。
 菅政権が、B型肝炎訴訟にどう退治するのかが、菅政権の試金石であり、ただちに解決せよという声を上げましょう。私も全力で闘っていきます。」と述べられました。
 つづいて、民主党の福田衣理子議員から挨拶がなされました。
 「木村さん、亀田谷さんが、自分たちだけのために17年間を費やすはずがない。すべての被害者にバトンがつなげられなければ意味がない。
 菅首相は、薬害エイズ事件を解決し、薬害肝炎訴訟にも尽力された。枝野議員も、党側から解決を導いてきた。今解決できなければ、もう解決できないのではないか。私も手を携えてこの問題の解決にがんばっていきます。」と述べられました。
 さらに、民主党柚木道義議員は、「肝炎対策議員連盟の事務局長として、野党時代からこの問題に取り組んできた、最高裁判決に至るまでの、言葉に表しがたい苦難があったのに、この段階に至っても和解合意に至っていない点をお詫びしなければならない。
 引き延ばしをしない解決に尽力したい。
 菅新首相は、被害者にお詫びをし、いろいろな資料を提出させた。総理就任記者会見の中で、皆様方が不幸に見舞われたときに、その不幸を最小にする、最小不幸社会を実現するのが、政治の責任であると挨拶をしました。皆様方の問題を解決するのが重要な課題である。札幌地裁が示した、線引きのない被害認定は当然である。合理的な補償金ということについても、胸襟を開いて話し合いをしていきたい。」と挨拶されました。
 自民党加藤勝信議員は、「本来祝うべき集会であると思うが、解決できていないことについて、私たちもこれから責任を果たしたいと、谷垣総裁や大村議員の思いももって参加している。
 7月3日までにすべてが終わるのかどうか、認定基準だけが出てきて、その次はまた後で、と言う進み方になるのではないか。大村議員の国会質問でも、次につながる答弁はなかった。
 新しい政権が生まれたのであれば、あらためて、この問題をどうしていくのか、委員会を通じて追及していきたい。解決をしてお祝いの会ができるように、1日も早くしていかなければならない。」と述べられました。
 共産党高橋千鶴子議員は、「昨年も3周年集会に参加し、今年は、勝利和解の集会でなければならないのに、和解が進んでいないことは残念であり腹立たしい。
 C型肝炎だけでなく、B型肝炎についても、きちんと解決するために、肝炎対策基本法の前文に、国の責任を書き込んだことを忘れてはならない。
 超党派での見解表明ができないかと模索しているときに、首相が交代してしまった。
 菅首相が、薬害肝炎問題で質問したのを間近で見た。20数冊の薬害エイズの資料をうずたかく積み上げて、無いと言っていた資料を出させた。同じように薬害肝炎の解決を官僚に迫れと力強く迫った。そのような姿勢で、この問題に取り組むべきだ。」と述べられました。
 また、共産党の仁比総平議員は、「たくさん集まっておられるお一人お一人に、言葉に尽くせない被害がある。政府が、裁判所の和解勧告にしたがい、和解協議にはいるのであれば、官僚の机の上だけで解決を進めることはできない。解決の先延ばしについて、皆さんの直接の被害のお話に耳を傾けるのが、国が責任を果たす第一歩であり、それなくして全面解決はない。皆さんの願いが速やかに実現されていくように、被害をしっかりと受け止めていく力を打ち立てていきたい。」と語りました。
 つづいて、大阪の学生支援の方たちの朗読劇が行われました。
 自ら予防接種の回しうちの被害者であり、かつ自分の子どもに母子感染させて加害者となってしまった大阪訴訟の原告のお話をもとにして、母親と子どもの手紙のやりとりの形で表現した劇を、13人の学生さんが熱演されました。
重篤な症状となった場合に莫大な治療費がかかること、社会には日常生活でも移るかのような偏見に基づく厳しい差別があることも指摘されました。
 次に、鳥取地裁に提訴した原告で、提訴後に亡くなった遺族からの被害の訴えがなされました。肝硬変、肝ガンを発症し、しかもそれが国の危険な回しうちのせいだとわかって、せめて国に勝って一矢報いたいと考えて提訴したご主人が志半ばでお亡くなりになったことが無念であり、自分と2人の子どもが裁判を引き継ぐこと、謝罪を受けないまま亡くなっていく被害者が出てくるのは見ていられないこと、一刻も早く被害者に謝罪と償いがなされなければならないことを訴えました。
 次に、九州弁護団の柳弁護士から、「被害者の線引きを許さない」と題して、最高裁判決の被害者認定基準を解説し、原告全員が被害者であること、速やかに原告全員に謝罪と償いがなされる必要があることが明らかにされました。
次に、東京原告の田中義信さんから、「命を切り捨てるな」という訴えが行われました。
 「2009年1月26日に、『腫瘍があります。慢性肝炎があるので、悪性の可能性が高いです。』との告知を受けました。
 生協の仕事があるから、数ヶ月先にしてほしい、と訴えたところ、『そんなに先だと、生きておられるかわかりません。』と言われ、手術を受けました。手術後も、『5年後の生存率は50%、10年後の生存率は10%』『あと1年か3年ぐらいではないか』とも言われ、来年の桜を見られるだろうか、と思いました。
 政権が変わりました。まずはテーブルについて話し合いをしてほしい。長妻厚生労働大臣との面談はありましたが、形ばかりでした。私たちの訴えは、マスコミをシャットアウトして、まるでくさいものにふたをするようにして行われた。私たちの声を、本当は聞いていないのではないか。長妻大臣は、野党時代のような姿勢がないのではないか。
 菅首相は、厚生大臣の時に薬害エイズ事件で活躍された。あのときのようなリーダーシップで解決してほしい。」と訴えました。
さらに、全国弁護団長の佐藤哲之弁護士から、「最高裁判決は、国の責任ある対応を求めた。その後の4年間は、対応をとるに十分な時間だ。札幌地裁の和解勧告は、全国のメディアで、歓迎こそされ、批判はない。国民は、誰でも被害を受ける可能性があったことが理解されている。しかし、国は、和解案の全体像をいつ示すのか明らかにしていない。
 責任が明白で、なすべきことがはっきりしているのに放置し、被害を回復させない現在の国の対応は、回しうちを放置した国の行為と同じくらい犯罪的な行為である。
 和解の内容だけでなく、テンポが問題である。いかに被害を真正面から向き合って、取り組むのかだけだ。」という報告がなされました。
 日本肝臓病患者団体協議会常任幹事の赤塚尭さんから、「最高裁判決の言い渡しの立ち会い、鳥肌が立つほどの感動を覚えた。しかし、4年もたってしまった。放置されたままである。私たちも同じ悩みを共有するものとして、できる限りの解決への協力をしたい」とエールを送られました。
 薬害肝炎原告団もと原告の久野郁子さん・弁護団の山西弁護士からも支援のご挨拶を受けました。
 久野さんは、「医療従事者として、偏見をおそれて提訴できなかった。最高裁判決を知って、それを乗り越えて17年も闘った原告がおられたことに驚いた。薬害肝炎訴訟は、他人事ではないという国民の支援で勝てた。B型肝炎訴訟も、国民の支援を勝ち取って1日も早く解決してください。」と話されました。
 山西弁護士は、「薬害エイズハンセン病、薬害肝炎は、被害者が勝ち取ったものです。これからが大変ですが、早期解決に向けてがんばっていきましょう。」と話されました。
全国の学生支援のメンバー5名からも、支援の挨拶がなされました。参加した学生さんたちは約30名でした。
 その後、早期解決を求め、被害者の線引きを許さない集会アピールを採択しました。
 最後に、東京原告団代表の岡田さんが挨拶をされ、「私は、来年はB型肝炎訴訟解決1周年集会を開くつもりで活動しています。」と決意を語りました。

 2010年6月8日18時30分から、永田町の全国町村会館で、B型肝炎訴訟最高裁判決4周年集会が行われました。最終的な入場者は約220名で、最後は立ち見がでる盛況でした。
 札幌の川西医師のギター弾き語りの後、集会が始まりました。
はじめに、全国原告団代表の谷口三枝子さんから挨拶が行われました。
 2006年6月17日の朝刊で、予防接種の回しうちによるB型肝炎感染について、国の責任を認める最高裁判決を報じる新聞を見て驚いたこと、きっと国は調査をして被害者に手をさしのべてくれると信じたこと。しかし、何もなされず放置され、自ら裁判を起こさざるを得なくなったことを指摘しました。
 そして、裁判を起こし2年間戦い続けてようやく和解協議入りが決まり、厚生労働大臣と面談することになったけれども、謝罪の言葉もなく、和解案の提示も引き延ばされていて、早期解決をしようと言う姿勢がない、と指摘しました。
 症状の重い被害者もいて、解決までに時間がないこと、すぐに解決のための具体的な行動が必要であることを訴えました。
 続いて、最高裁原告の木村伸一さんと、亀田谷さんからも挨拶がありました。
 木村さんは、提訴当時から、自分たち5名だけの問題ではないと訴え続けてきたこと、国は、それを17年間否定し続けてきたこと、さらに最高裁判決がでた後も、判決にしたがった賠償金を支払うだけで、謝罪するなど、自分たちを被害者として接してこなかったことを指摘しました。最高裁判決は、その程度のものなのか、国は被害者を救済するのが当然だと思うが、皆さんが提訴しなければならなくなったことに対して、自分たちの力が及ばずお詫びしたいと言われました。そして、自分たちも、力の限り、解決に努力したいと結びました。
 亀田谷さんは、何も悪いことをしていないのに、なぜ1人だけで苦しみを抱え込まなければならないのだろうか、と問題提起をされました。
 患者が次々に亡くなっていて、解決までに時間がないこと、治療代の捻出にすら苦しんでいる被害者もいることも指摘しました。
 現在看護師として働いている立場から、医療従事者の間でも、感染原因について、母子感染か性感染ではないかと尋ねられること、このような偏見があることが、この問題の早期解決を阻んでいるのではないかと指摘しました。その偏見の解消のためにも、予防接種の回しうちが原因であるというこの問題が解決され、広く知られなければならないと訴えました。
 つづいて、共産党小池晃議員から挨拶がなされました。
 「最高裁判決が出ていながら解決できなかった政治の責任は重い。
 消化器内科の医師として、慢性のB型肝炎の患者さんは、母子感染以外の感染原因は予防接種の回しうちであるというのは常識であり、命の線引きを許さず、ただちに解決を求めて今後も活動をしていきたい。
 菅政権が、B型肝炎訴訟にどう退治するのかが、菅政権の試金石であり、ただちに解決せよという声を上げましょう。私も全力で闘っていきます。」と述べられました。
 つづいて、民主党の福田衣理子議員から挨拶がなされました。
 「木村さん、亀田谷さんが、自分たちだけのために17年間を費やすはずがない。すべての被害者にバトンがつなげられなければ意味がない。
 菅首相は、薬害エイズ事件を解決し、薬害肝炎訴訟にも尽力された。枝野議員も、党側から解決を導いてきた。今解決できなければ、もう解決できないのではないか。私も手を携えてこの問題の解決にがんばっていきます。」と述べられました。
 さらに、民主党柚木道義議員は、「肝炎対策議員連盟の事務局長として、野党時代からこの問題に取り組んできた、最高裁判決に至るまでの、言葉に表しがたい苦難があったのに、この段階に至っても和解合意に至っていない点をお詫びしなければならない。
 引き延ばしをしない解決に尽力したい。
 菅新首相は、被害者にお詫びをし、いろいろな資料を提出させた。総理就任記者会見の中で、皆様方が不幸に見舞われたときに、その不幸を最小にする、最小不幸社会を実現するのが、政治の責任であると挨拶をしました。皆様方の問題を解決するのが重要な課題である。札幌地裁が示した、線引きのない被害認定は当然である。合理的な補償金ということについても、胸襟を開いて話し合いをしていきたい。」と挨拶されました。
 自民党加藤勝信議員は、「本来祝うべき集会であると思うが、解決できていないことについて、私たちもこれから責任を果たしたいと、谷垣総裁や大村議員の思いももって参加している。
 7月3日までにすべてが終わるのかどうか、認定基準だけが出てきて、その次はまた後で、と言う進み方になるのではないか。大村議員の国会質問でも、次につながる答弁はなかった。
 新しい政権が生まれたのであれば、あらためて、この問題をどうしていくのか、委員会を通じて追及していきたい。解決をしてお祝いの会ができるように、1日も早くしていかなければならない。」と述べられました。
 共産党高橋千鶴子議員は、「昨年も3周年集会に参加し、今年は、勝利和解の集会でなければならないのに、和解が進んでいないことは残念であり腹立たしい。
 C型肝炎だけでなく、B型肝炎についても、きちんと解決するために、肝炎対策基本法の前文に、国の責任を書き込んだことを忘れてはならない。
 超党派での見解表明ができないかと模索しているときに、首相が交代してしまった。
 菅首相が、薬害肝炎問題で質問したのを間近で見た。20数冊の薬害エイズの資料をうずたかく積み上げて、無いと言っていた資料を出させた。同じように薬害肝炎の解決を官僚に迫れと力強く迫った。そのような姿勢で、この問題に取り組むべきだ。」と述べられました。
 また、共産党の仁比総平議員は、「たくさん集まっておられるお一人お一人に、言葉に尽くせない被害がある。政府が、裁判所の和解勧告にしたがい、和解協議にはいるのであれば、官僚の机の上だけで解決を進めることはできない。解決の先延ばしについて、皆さんの直接の被害のお話に耳を傾けるのが、国が責任を果たす第一歩であり、それなくして全面解決はない。皆さんの願いが速やかに実現されていくように、被害をしっかりと受け止めていく力を打ち立てていきたい。」と語りました。
 つづいて、大阪の学生支援の方たちの朗読劇が行われました。
 自ら予防接種の回しうちの被害者であり、かつ自分の子どもに母子感染させて加害者となってしまった大阪訴訟の原告のお話をもとにして、母親と子どもの手紙のやりとりの形で表現した劇を、13人の学生さんが熱演されました。
重篤な症状となった場合に莫大な治療費がかかること、社会には日常生活でも移るかのような偏見に基づく厳しい差別があることも指摘されました。
 次に、鳥取地裁に提訴した原告で、提訴後に亡くなった遺族からの被害の訴えがなされました。肝硬変、肝ガンを発症し、しかもそれが国の危険な回しうちのせいだとわかって、せめて国に勝って一矢報いたいと考えて提訴したご主人が志半ばでお亡くなりになったことが無念であり、自分と2人の子どもが裁判を引き継ぐこと、謝罪を受けないまま亡くなっていく被害者が出てくるのは見ていられないこと、一刻も早く被害者に謝罪と償いがなされなければならないことを訴えました。
 次に、九州弁護団の柳弁護士から、「被害者の線引きを許さない」と題して、最高裁判決の被害者認定基準を解説し、原告全員が被害者であること、速やかに原告全員に謝罪と償いがなされる必要があることが明らかにされました。
次に、東京原告の田中義信さんから、「命を切り捨てるな」という訴えが行われました。
 「2009年1月26日に、『腫瘍があります。慢性肝炎があるので、悪性の可能性が高いです。』との告知を受けました。
 生協の仕事があるから、数ヶ月先にしてほしい、と訴えたところ、『そんなに先だと、生きておられるかわかりません。』と言われ、手術を受けました。手術後も、『5年後の生存率は50%、10年後の生存率は10%』『あと1年か3年ぐらいではないか』とも言われ、来年の桜を見られるだろうか、と思いました。
 政権が変わりました。まずはテーブルについて話し合いをしてほしい。長妻厚生労働大臣との面談はありましたが、形ばかりでした。私たちの訴えは、マスコミをシャットアウトして、まるでくさいものにふたをするようにして行われた。私たちの声を、本当は聞いていないのではないか。長妻大臣は、野党時代のような姿勢がないのではないか。
 菅首相は、厚生大臣の時に薬害エイズ事件で活躍された。あのときのようなリーダーシップで解決してほしい。」と訴えました。
さらに、全国弁護団長の佐藤哲之弁護士から、「最高裁判決は、国の責任ある対応を求めた。その後の4年間は、対応をとるに十分な時間だ。札幌地裁の和解勧告は、全国のメディアで、歓迎こそされ、批判はない。国民は、誰でも被害を受ける可能性があったことが理解されている。しかし、国は、和解案の全体像をいつ示すのか明らかにしていない。
 責任が明白で、なすべきことがはっきりしているのに放置し、被害を回復させない現在の国の対応は、回しうちを放置した国の行為と同じくらい犯罪的な行為である。
 和解の内容だけでなく、テンポが問題である。いかに被害を真正面から向き合って、取り組むのかだけだ。」という報告がなされました。
 日本肝臓病患者団体協議会常任幹事の赤塚尭さんから、「最高裁判決の言い渡しの立ち会い、鳥肌が立つほどの感動を覚えた。しかし、4年もたってしまった。放置されたままである。私たちも同じ悩みを共有するものとして、できる限りの解決への協力をしたい」とエールを送られました。
 薬害肝炎原告団もと原告の久野郁子さん・弁護団の山西弁護士からも支援のご挨拶を受けました。
 久野さんは、「医療従事者として、偏見をおそれて提訴できなかった。最高裁判決を知って、それを乗り越えて17年も闘った原告がおられたことに驚いた。薬害肝炎訴訟は、他人事ではないという国民の支援で勝てた。B型肝炎訴訟も、国民の支援を勝ち取って1日も早く解決してください。」と話されました。
 山西弁護士は、「薬害エイズハンセン病、薬害肝炎は、被害者が勝ち取ったものです。これからが大変ですが、早期解決に向けてがんばっていきましょう。」
全国の学生支援のメンバー5名からも、支援の挨拶がなされました。参加した学生さんたちは約30名でした。
 その後、早期解決を求め、被害者の線引きを許さない集会アピールを採択しました。
 最後に、東京原告団代表の岡田さんが挨拶をされ、「私は、来年はB型肝炎訴訟解決1周年集会を開くつもりで活動しています。」と決意を語りました。