B型肝炎九州訴訟第1回期日

 14:30から、福岡地方裁判所の大法廷で、B型肝炎九州訴訟の第1回期日が行われました。
 50名ほどの原告・家族と、50名ほどの支援者の方々が傍聴に訪れ、法廷は立錐の余地のない満員でした。
 法廷では、原告団長の佐藤美好さん、匿名原告の女性、北海道訴訟弁護団長の佐藤弁護士、九州訴訟弁護団長の小宮弁護士、九州訴訟弁護団の柳弁護士が、意見を述べました。
 原告の佐藤さんは、自らの誇りであり、生き甲斐でもあった仕事を、病気によって奪われた苦しみを訴えました。匿名原告の女性は、自分が母子感染させてしまった2人の子どもたちの苦しみと、それによって受けた親としての苦しみを訴えました。佐藤弁護士は、最高裁判所で確定した判決までの道のりと、その後の厚生労働省の対応の無責任さを訴えました。小宮弁護士は、国が答弁書において、確定済みの問題を蒸し返している態度が、危険性を知りながら予防接種の回しうちを放置した態度と同じであると指摘しました。柳弁護士は、パワーポイントを使って、国の「原告は父親から肝炎をうつされた可能性がある。」と言う主張が事実に反し、差別偏見を助長するものであり、答弁をやり直すべきだ、と訴えました。
 原告の意見陳述の際には、切々と被害を訴える原告の話に法廷は静まりかえり、ハンカチで目頭を押さえる姿が見え、鼻をすする音が聞こえました。
 法廷が終わり、みんなで天神までB型肝炎問題の解決を訴え、パレードを行いました。
 期日に先立って、福岡訴訟の原告団総会が行われ、C型肝炎訴訟原告代表の山口さんから、肝炎患者の恒久対策としての、肝炎対策基本法制定へ向けての取り組みが呼びかけられました。
 報告集会のあとも、50人ほどの原告・家族、支援者、弁護団で懇親を深めました。
 参加者1人1人が、訴訟の意義と、心を1つにしたときに生まれる力を感じることのできた1日だったと思います。
 県内から、スモンの会、肝臓友の会などの患者団体の方々、医療関係者の方々、労働組合の方々、学生の方々、青年司法書士協議会等諸団体の方々など、多数の方が支援に駆けつけて下さいました。おかげさまで法廷はたいへん盛り上がりました。
 次回は、12月3日午後3時から第2回期日が開かれます。午後2時10分から門前集会を行い、その後傍聴券の抽選、法廷傍聴となります。今後とも法廷傍聴などのご支援をよろしくお願い致します。
 (写真は、門前集会で挨拶する原告団長)