B型肝炎訴訟基本合意と和解

 2015年3月27日9:30、厚生労働大臣と、全国原告団弁護団との間で基本合意書(その2)を締結しました。
 大臣の署名、押印済みの基本合意書3通を厚労省の担当者が持参し、田中義信全国原告団代表と、佐藤哲之全国弁護団代表が署名・押印しました。
その主な内容は、肝硬変以上の病態を発症してから20年経過した被害者に対する和解金の額を以下のように定めるとともに、一定類型の肝がんの再発事例については、発症時を再発時とみなすというものです。
 肝硬変(軽度) 現に治療中でないもの 300万円
         現に治療中のもの   600万円
 肝硬変(重度)、肝がん、死亡      900万円
 9:45,札幌地裁で和解期日が開かれ、この基本合意書(その2)の締結によっても、除斥期間の適用を争って判決を求める場合の主張立証を制約しないことを相互に確認しました。
 なお、この和解期日で、札幌の原告590番さんが多中心性肝がんとして、3600万円の満額で和解しました。
 この方のプロフィールは、以下の通りです。
H2 肝がん発症
H6 再発
H18 再発
H24.3 提訴
H26 再発
 国は、H2の初発から20年以上経過して提訴したとして除斥期間の適用を主張し、弁護団はH18を起算点とすべきだと主張しました。
 裁判所は、多中心性肝がん(肝内転移でない肝がん)なので、H18を起算点とする前提で除斥期間の対象にならないとして和解をすすめました。
H2に発症し、H24に提訴した肝がん被害者であっても、除斥期間の対象とならない場合があることが確認されたこと、その基準に従って、現実に和解が成立したことは画期的と言ってよいと思います。
 その他の金額については、どうしても早期の和解を希望される方のための和解額であり、除斥期間の適用を争う原告が拘束されるものではありません。
弁護団は、ひきつづき、除斥期間の適用のない、差のない解決を目指して活動を続けます。