B型肝炎訴訟の早期全面解決を求める院内集会

1.B型肝炎の早期解決を目指す集い
2010年10月13日15:00から、衆議院第1議員会館大会議室において、「B型肝炎の早期全面解決を目指す集い」が開かれました。
 冒頭で、谷口代表は、「B型肝炎問題の解決には莫大な財源がいると言われて、私たちは責められているみたいです。母子手帳や注射痕で、被害者を切り捨てないでください。交際や結婚を断念するキャリアの苦しみを理解して、切り捨てないでください。B型肝炎患者の苦しみは、C型肝炎患者の苦しみと変わりありません。C型肝炎と同等の解決をお願いします。」と訴えました。
 日肝協の沖さんは、「和解協議入りから5ヶ月たっている。薬害肝炎訴訟が国との交渉で解決した。B型肝炎訴訟の最高裁判決は、注射器の回しうちに対する国の責任を認めている。私たちも、1日も早く全面解決ができるよう支援をしていきます。がんばりましょう。」と述べられました。

2.国会議員の方々のご挨拶
 また、ご出席された国会議員の方々から、以下のようなご挨拶をいただきました。
 民主党 山井和則議員 これまで、肝炎問題に取り組んできた。議院運営委員会理事として、年内解決に向けてがんばっていきたい。
 民主党 磯谷香代子議員 早期解決、国民の理解という点で尽力させて頂きたい。
 自民党 大村秀章議員 (所用のため、途中退出)
 民主党 小室寿明議員 (所用のため、途中退出)
 民主党 山崎摩耶議員 厚労委員会でこの問題にも取り組んでがんばりたい。
 民主党 福田衣理子議員 B型肝炎対策プロジェクトチームを立ち上げた。山井議員を代表として、私が事務局長として年内解決へ向けてがんばっていきたい。
 民主党 柚木道義議員 プロジェクトチームの事務局次長になった。命の問題なので、年内に解決したい。
 共産党 田村智子議員 国民を大規模に、肝炎ウイルス感染をさせた国の行為、国の責任が明確になれば、薬害肝炎と異なることにはならない。
 公明党 赤松正雄議員 民主党自民党共産党とも政党を超えて、年内解決へ向けて努力していきたい。
 自民党 あべ俊子議員 被害者の皆さんは、闘病してつらい思いをされていらっしゃると思います。看護師として取り組んでいきたいと思います。
 自民党 田村憲久議員 不誠実なのは、いきなり8兆円という数字がでていること。そういうことは、もっと先の段階で出てくる問題。超党派で、どんな方法があるのか、考えながらがんばっていきたい。
 民主党 中根康浩議員 田村先生がおっしゃったとおりだと思います。民主党の仲間と力を合わせて取り組んでいきたい。
 公明党 大口善徳議員 無症候性キャリアも含めて全員の救済、時間がない、これが皆さんの声だと思っています。その声を大事にしていきたい。
 共産党 高橋千鶴子議員 いっぺんに1年間出払えという話ではないのに、国民にそう思わせて、命の値引きをするというやり方は許せない。超党派で、皆さん望んでおられた解決に向けてがんばりましょう。
 みんなの党 小熊慎司議員 川田議員からレクチャーを受けながら検討している。国民の命のあり方が問われている。命の問題で、遅くなりすぎてしまったことは取り返せない。この課題こそ、政治家が英断をしてしっかりとした大なたを振るうことが必要だと思っている。命を守っていく方向でがんばっていきたい。
民主党 長尾敬議員 政治と行政の不作為によって起こされた問題。過労死を考える会合を主催している。守らなければならない法律を守らない現実を見て見ぬふりをしてきた問題。B型肝炎訴訟も同じで、国の責任は重い。永田町は、謝罪することができない。謝罪しなければ信頼を失うのが社会常識なのに、謝罪できない。

3.原告からの訴え
 続いて、原告からの訴えがなされました。一部ご紹介します。
東京原告 石川冬美さん 来月、インターフェロン治療のため入院する予定です。慢性肝炎の治療でつらい思いをしているところ、昨日の札幌地裁の国の対応を聞いた。
 8兆円とか2兆円という数字がでて、なにか私たちが無理難題を言っていると、国から非難されているようだ。健康面だけでなく、国の答弁で苦しめられている。
九州原告 谷口布美子さん 一日も早い謝罪と救済をしてください。
東京原告 田中義信さん 私は、この国に生まれて情けない思いです。昨日札幌地裁に提出されたもの、あれは本当に和解案なのでしょうか。道理のない、不誠実な和解案です。この国に正義はないのでしょうか。私は、ただのキャリアでした。しかし突然ガンを発症し、苦しい治療を受けています。国は、被害者だけでなく、国民みんなを脅しにかけています。「8兆円かかるから。税金がかかるから。」だから、原告の言っていることは嘘なんじゃないか、そういって国民を脅かしています。私は、国に不信感を持っています。ある政党は、「自分たちが政権を取ったら、B型肝炎訴訟はすぐ解決する。」とおっしゃいました。
 行政は、和解勧告に対し、脅しやすり替えを行っている。
 立法は何ができるのか。薬害肝炎のように、超党派で特別立法を行って解決できるのではないか。私は、この国に生まれて良かったと思いたい。
大阪訴訟原告 久永信行さん 肝硬変の重症と軽症という区分は不合理です。重症というのは、障害者1級が認定される基準で、余命宣告がされるレベルです。そこまで行かないとC型肝炎で言う肝硬変のレベルと認めないというのは不合理です。