B型肝炎北海道訴訟で、裁判長が和解を望む

 10:00から、B型肝炎北海道訴訟の口頭弁論期日が、札幌地方裁判所で開かれました。その後、10:30から行われた進行協議期日において、中山幾次郎裁判長より、「本件は、和解での解決が望ましいと考えています。」という発言がありました。
 北海道訴訟においては、昨年秋から、和解に対する意見等を、当事者双方から聴き取る手続きが進行協議期日において数回行われていました。しかし、今回、争点整理が進んでいる北海道訴訟において、B型肝炎訴訟の解決が和解でなされることが望ましいという考えが明確に示されたことは、裁判長の、本件訴訟に対する和解への強い意欲が示されたものといえ、弁護団は、早期解決に向けた大きな前進だと受け止めています。
 北海道訴訟の次回期日は、3月12日10:00ですが、ここで、和解に向けた大きな進展があり得る情勢になりました。
 全国原告弁護団は、一刻も早い早期解決のために努力しますので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
 なお、この期日において、札幌市内の42歳の女性会社員の匿名原告は、急性虫垂炎のための入院時、20代前半の時にB型肝炎のキャリアであることが分かり、そのことをうっかり漏らしたため、会社で居づらくなり、退職を余儀なくされました。出産の際にも特別扱いを受け、つらい思いをされました。4年前には肝炎を発症し、肝硬変の手前まで進んでいる思い状態だとわかり、将来の不安と絶望感から、幼い子供を前に涙が止まりませんでした。国は被害を放置しないでほしいと訴えました。