B型肝炎九州訴訟第7次提訴

 2009年10月2日15:00に、福岡地方裁判所B型肝炎九州訴訟の第7次提訴をしました。
 今回提訴された原告は6名でした。その中で実名公表された河野猛さんは、建築設計設備の仕事に従事され、1998年には法人化して、福岡県内のマンション建設などに関与してこられました。従業員は6名、外注の従業員も入れると、従業員は約40名でした。
 事業が順調だった2003年、河野さんは、急に体がだるくなりました。病院に担ぎ込まれるようにして診察を受けた河野さんは、B型肝炎を発症していると言われ、入院することになりました。
 その後も、2〜3ヶ月の入院を繰り返し、退院しても毎日点滴を受けに行く生活となり、闘病生活と肝炎による体調不良のため、仕事に時間を割くことができなくなってしまいました。
 2006年には、事業は事実上活動を停止し、2008年に閉鎖に追い込まれました。
河野さんは、「最高裁判決で国の責任が明らかになっているのに、被害者を放置し続ける国は許せない。同じ立場の全国の患者と一緒に闘いたい。」と訴えました。
 なお、この日、全国いっせい提訴が行われたため、全国で21名の原告が提訴しました。
 この結果、全国のB型肝炎訴訟の原告は、合計351名になりました。
詳細は、以下の通りです。

第1 九州訴訟第6次提訴の概要
1 原告、被害者 原告は6名(男性3名、女性3名)。
2 原告(被害者)年齢
 30代2名、40代2名、50代1名、60代1名
3 原告居住地 福岡県4名、長崎県1名、鹿児島県1名
4 肝炎のステージと請求額
 合計 2億0350万円
 無症候性キャリア 1650万円  1名
 慢性肝炎     3300万円  4名
 肝硬変      5500万円  1名
5 全体の原告数
 今日、福岡で6名の原告が提訴したため、福岡地裁における九州訴訟の原告は合計116名に(被害者数107名)。
* 九州訴訟の現状(2009.10.2提訴後時点)
請求金額合計:41億9100万円
被害者のステージ:無症候性キャリア 10名
         慢性肝炎 63名
         肝硬変・肝ガン 24名
         死亡 10名(遺族19名)
原告居住地:福岡81名、佐賀8名、大分4名、熊本3名、長崎4名、鹿児島6名、宮崎1名、山口5名、その他4名

第2 2009.6.16全国いっせい提訴状況
1 今回の提訴前
 全国10地裁、原告数330名(被害者数320名)
 札幌52名、東京42名(被害者41名)、新潟7名、金沢4名、静岡14名、大阪40名、広島47名、鳥取8名、松江6名、福岡110名(被害者101名)
2 今回の提訴後
 今回の全国提訴は、以下の通り。
 札幌3名、東京4名、大阪8名、福岡6名の4地裁21名が提訴。
 今回の提訴により、全国の原告総数は、10地裁で351名(被害者数341名)になった。