歌舞伎町監視カメラ視察

 午前10時から、人権シンポ実行委員約10名で、歌舞伎町と、新宿駅から東京都庁までのルートにおける監視カメラの設置状況を視察しました。
 歌舞伎町には、例えばコマ劇場などの有名な娯楽施設が多数ありますが、これらの施設を利用する人の顔情報は、24時間録画され、警視庁に記録されています。何も悪いことをしていなくても、警察からの監視なしに観劇をすることは許されていません。
 歌舞伎町を取り囲む幹線道路については,監視カメラで歩道と車道の両方が撮影されています。
2003年当時に確認された50台の監視カメラは、その後数が増えています。
 池袋西口東口,上野,六本木,渋谷等も同様です。原宿などは,民間が既に行っており,直接に警察が関与する形態ではありません。
 町全体の入り口には,監視カメラで撮影中である旨の表示がありますが、1台1台の監視カメラに対しては、設置主体や、そこに監視カメラが設置されているとの表示はありません。
個別の監視カメラは、気を付けてみないと、そこに監視カメラがあるとは分かりませんでした。しかし、細い路地の1本1本を隙間なく埋めるように、要所、要所に設置されていました。
 明らかに,特定の店舗の出入り口に向けたカメラもありましたが、それは、警視庁が設置したものであるのか、その民間の店舗が設置しているのか、表示もないため分かりません。
 新宿署・四谷署・商店街振興会が連名で設置しているカメラがあり、これは、警視庁が当初設置したものとは別の枠組み、つまり「安全安心まちづくり」の名の下での、市民が市民を監視し、警察に通報することを奨励する相互監視制度の枠組みで設置されているものと思われました。
 意外にも、東京で活動している弁護士の先生方が、たいへん大きな衝撃を受けておられたようでした。
 6月にしてはとても暑い日でたいへんでしたが、監視社会の現状を検討するB班としても、動機付けが明確になる、有意義な視察でした。