B型肝炎九州訴訟第11回期日

 2010年8月18日14:00から、福岡地方裁判所で、B型肝炎九州訴訟の第11回(第10次第1回)期日が開かれました。
 原告番号137番さんは、意見陳述で被害を語りました。
 忙しく仕事をしていた42歳の時に、慢性肝炎を発症しました。49歳の時にインターフェロン治療を受け、激しい副作用におそわれましたが、効きませんでした。ちょうどそのころ、会社の上司が60歳前後で3人もB型肝炎からの肝ガンで亡くなり、自分の人生も区切られた思いがしました。
 60歳の時には肝硬変を発症しました。
 62歳の時には、肝ガンが見つかりました。抗ガン剤の投与を受け、ラジオ波焼灼、エタノール注入を行いました。
 しかし、3年たたない今年5月には、肝ガンが再発しました。抗ガン剤の投与とエタノール注入を受けました。奥さんは、元気になったらイギリスに行こうと励ましてくれますが、気力、体力がなく、実現できそうにありません。
 「私も含め、重篤B型肝炎患者には時間がありません。国は、和解協議で誠実な態度を示してください。一刻も早く謝罪をして、私たちを安心して暮らせるようにしてください。」と訴えました。
 つづいて、佐川弁護士から、原告らが6歳までに予防接種を打ったことがあることについて、国が母子手帳の代替立証を認めるといいながらも、存在しない証拠の提出を求めている態度がいかに不当なものかを訴えました。
 最後に、私から、菅首相が、「大臣」という岩波新書で書いている薬害エイズ訴訟の教訓としての被害者の速やかな救済を全く実行しようとせず、札幌地裁が「救済範囲を広くとらえる」という指針を受諾したにもかかわらず、争い続けている不当性を訴えました。次回9月1日までに、和解案の全体像を示すよう求めました。
支援の皆様の傍聴により、大法廷は埋まりました。今後とも、ご支援をよろしくお願い致します。